いつもなら、本を読んだり、映画を見たりで1時前に眠るのに、結衣が来た日は特別だ。
遅くても23:30までにはベッドに入る。
眠る前の穏やかな時間。僕の腕枕で半分寝かけの結衣。

「来週からね、前期の試験なの。卒業かかってるから頑張らなきゃ」
「勉強は、捗ってるの?」

「どうかな。科目によるかな。学科のは良いんだけど、全学共通科目はちょっと危ないかも」
「共通科目か。僕もそっち系は嫌だったなぁー。そもそも授業だって代返頼んだりして出てないのもあったし」

「………」

返事が返って来なくなると、大抵寝ている。
結衣が眠ったのを確認すると、そっとおデコにキスして眠る。幸せってきっとこう言う瞬間を言うんだろうな。結衣を抱きしめ眠る。
同じ夢を夢見て眠れていればいいのにね。結衣。