キミと歩けば

着替えてリビングに行くと食卓にご飯を並べていた。けれどそんな風景の中に見逃せない物が一つあった。結衣の左肘には絆創膏が貼られていた。

コップにお茶を注ぎながら
「どしたの?その肘?」
「あっ、これ?来る途中にね。よく見てなかった私も悪いんだけど、歩きスマホの人とぶつかったの。肩がぶつかってね、その反動で壁で擦っちゃった」
「ちゃんと消毒した?」
「自分じゃ見えないから、ゆうちゃん帰ってきたら言おうと思ってたのに忘れてた。でも水で洗ったよ」
「洗うだけじゃ駄目だよ。ちょっとソファに座ってて」