「結衣、ありがとうね。やっと気に入ったのが見つかった。明日からの仕事がはかどりそうな気がするよ」
「良かった。本当はねサプライズみたいな事したかったんだけどね」

「今日は言われるまで知らなかったんだから、僕にとってはサプライズだよ」
「後ね、ちょっと早いけど帰りにはケーキ買って帰ろうね。おうちでパーティーしよう」

「結衣と一緒に過ごす誕生日も3回目だ」
「そうだね。なんか不思議」

「結衣の誕生日も盛大にお祝いしなきゃ。20歳になるんだから」
「十代が終わっちゃう…でもハタチの自分なんて昔は想像できなかった。きっとパパとママもね」

そう言って笑うと、ぎゅっと手を握って
「それは、結衣が頑張ってるからだよ。結衣がちゃんと自分の力で生きてるから」

「ママとパパと友達。それから、ゆうちゃんのおかげかな」
「僕なんて結衣の人生においてはまだまだ新参者です(笑)ご両親と同じ土俵に上がるなんておこがましい」
「何その謙遜(笑)面白ーい」
ゆうちゃんと交わすそんな冗談まじりの会話がとても楽しい。