日曜の朝10時。ゆうちゃんは迎えに来てくれた。わざわざママに挨拶してから出発する。そういう律儀なところがきっと、ママたちからすると信頼できるんだろうなって、我が彼氏ながら感心する。

内緒で買って渡すプレゼント。いわゆるサプライズってのは憧れるけど、欲しくない物を貰っても困ると思って一緒に選ぶ事を選択した。

ショッピングモールに着くと
「さてと、どこのお店行くの?」
「ねぇ、今日はさあ、ゆうちゃんの欲しい物。買いたいなぁって思って」
「僕の?」
「うん。だって誕生日でしょ。だからプレゼント。欲しい物なに?」

「急に言われても困るよー」
「カバンや財布は?」
「滅多に使わないから今のでいいよ」

「じゃあ、ネクタイやハンカチは?」
「それも予備がまだあるよ」
「えー…なんかないの?」
「そうだなぁー……」