「じゃあさぁ、これも追加しといて。結衣のお父さん、お母さんに負けないぐらい結衣の事が大好きって事」

「………うん。もう知ってる」

少し照れてそう答えるとタイミングよく、車は赤信号で停止した。
握っていた手を引くと、自ずと寄ってくる結衣をさらに引き寄せキスをした。

「…もうやめてよ。こんな街中で」
文句を言うくせに顔は笑ってる。

恋人同士。だけど趣味も性格も育った環境も違う。だからこそ、言わなきゃ分からないことはいっぱいある。

いつか、キミに嘘をつかなくちゃいけない日もくるかもしれない。
けれど、これだけは忘れないで欲しい。
いつだって僕はキミの味方でキミの事が大好きだってこと。