答えの出ない問いなら、考えるだけ無駄だと割り切り、買い物を済ませゆうちゃんちに向かった。

鍵を開けると玄関には白いスニーカーがあり部屋の中からは笑い声が聞こえる。
ゆっくりドアを開くと

「あっ、結衣おかえりー」

ゆうちゃんのその言葉にお客さんは振り返ると、興味津々のハイテンションで私を見た。

「えっ!女の子!しかも可愛い!
もしかして彼女?」

「そうだよ。佐伯結衣ちゃん。可愛いでしょ。
僕の彼女。結衣、紹介するね。弟のマコト」

「えっ!弟さん?ま、マコさん?」
「うん、言わなかったっけ?」
「は、初めまして佐伯結衣と申します」
「初めまして、原田誠です。
兄貴がお世話になってます」