その夜、ゆうちゃんから電話が来た。

「もしもし、学祭お疲れ様。楽しかった?」
「うん、準備は大変だったけど、みんなで協力できたし、売り上げもまあまあだったし、楽しかったよ。ゆうちゃんもお疲れ様でした。川本先生から聞いたよ。手術があったんでしょ?」

「ん?うん。予定には無かったんだけどね。ごめんね結局行けなくて」
「ううん。仕事だもん仕方ないよ。それにお医者さんしてる、ゆうちゃん好きだよ。カッコいいし」

「嬉しいこと言ってくれるじゃん。ありがとう。それよりも疲れてないの?明日も講義あるんでしょ?」
「大丈夫だよ。明日は3限までだから、16時までには帰れるし」

「あんまり、無理しちゃダメだよ。気づかない内に『疲れは溜まってるんだから』でしょ」ゆうちゃんのセリフを上からかぶせると
「その通りです。分かってるんなら、きちんと休養すること。いい?」

「うん、分かってるありがとう」
ゆうちゃんはいつだって、自分のことより私の事を気にかけてくれる。
いつかはゆうちゃんに頼られる存在になりたいな。