お互いが挨拶を終えるとゆうちゃんは

「前回の検診日から何か変わったことはない?」
「変わった事?特にないかなぁ…」
「じゃあ大丈夫。それじゃあ今日の診察は竹原先生、お願いします」

そう言って椅子から立ち上がり、今まで座っていた椅子に、座るよう促した。

「えっ!僕ですか?」
「えーだって、君も先生でしょ。竹原先生。なので変わるね、結衣ちゃん」

大学病院だから、医者の卵を育てるのも立派な仕事だし、そこは理解しているので、どんと構えてあげた。