君の155センチ

床に投げていた携帯が震えた。

『2年2組だってよ。早く学校来い。』

同じサッカー部の裕也(ゆうや)からだった。

裕也とは小学生の時からサッカークラブで仲が良かった。
中学は別々だったがどっちが真似をしたのか今は同じ高校に通って一緒にサッカーをしている。

『ちなみに出席番号1番だってよ』

ああ、またか、なんて思いながら時計はもう9時を過ぎていた。

学校へ行く気は全く起きなかったが俺は母親が作ってくれた弁当と鞄を手に取り家を出た。

自転車を漕ぐ気も起きず通学路をダラダラと歩いた。
近所のおばちゃん達も母親と同じように急かせかと朝の用事をしていた。