君の155センチ

時計を見ると8時40分。
既に朝のHRの時間になっていた。

学校までは自転車で30分。
そう遠くない距離だが今日は行く気が湧かなかった。

「尚、今日部活は?弁当用意したから無くても持っていってね」

急かせかと掃除しながら母親は俺に言った。

「おう」

部活だけ出ればいいか…なんて思っていた俺は適当に返事を返し髪を整えてもまだリビングの椅子に座りぼーっとしていた。

兄貴は2限から授業があるようでさっさと大学に向かってしまった。