「…あおちゃんっ」
なのに、奏先輩はそれを許してくれない。
「来ないで、ください…っ」
元はと言えばこんなにも悩むようになったのは奏先輩のせいなんだ。
6年経って今更目の前に突然現れて、答えを出したはずなのにこんなにも関わってくる。こんなに関わってくるなんて思わなかった。こんなことならキッパリと縁を切れば良かったんだ。もう知らない人同士になれば良かった。何処かで顔を合わせても知らないフリをして、挨拶も交わすことのない関係になるべきだった。
私の答えは間違っていた。
「でもあおちゃん、フラフラして…」
「なんなんですか、本当に…」
ぐるぐる回る視界と抱えたくなるほどの頭痛の中、耐えきれなくなった感情が溢れていく。
「誰のせいでこんなことになってると思ってるんですか…っ」
違う。八つ当たりだ。体調を崩してしまったのは奏先輩のせいなんかじゃない。
それでも、止まらなかった。
「なんで話しかけてくるんですか…」
「……」
「どうして、忘れさせてくれないんですかっ」
ーーー嫌いな奴と2人になんてなりたくないじゃん
「どうしてあんなこと…言ったんですか」
ずっと頭から離れないんだ。その言葉が。
「そんなこと言わせたかったわけじゃないんです…っ!嫌いなんか思ったこともなくてっ」
それどころか、むしろ…ーーー



