「余分に買っておいてよかったよ」

そう言い、女の子は歩き出す。わざわざ僕のために買っておいてくれたんだ……。それがとっても嬉しかった。

その日食べたサンドイッチは、今まで食べたサンドイッチの中で一番おいしかった。そして、またあの女の子と話したいって思ったんだ。

次の日、お礼にタルトを作って女の子に渡した。その子はびっくりしていて、「僕の手作り！僕、料理が趣味なんだ」と言った。

それから、名前を教えてもらってちょくちょく話すようになった。そして、真凛ちゃんに恋をしているって知って、すぐに告白したんだ。

「ごめん。あたし、恋とか今はいいから」

そう振られちゃったけど、僕は諦められない。だから自分のできる方法でアプローチしていこう。

そう決めて、僕は家庭科室に入った。