香純 編

昔の夢を見た

隣に住む男の子と、小高い丘にある公園で
陽が暮れるまで 毎日一緒に遊んだ夢を。

男の子の、無邪気に笑う姿に
私は “初恋” を覚えた。

「香純ちゃん、20歳になったら…」

ピピピッ、ピピピッ…

携帯のアラームで、目が覚めた。

隣の男の子は、小学校卒業と同時に
親の仕事の都合で 引っ越していった。

前日の夕方も、変わらず遊んでいて
その時にその“約束”をした。

けど…