もう男の人に興味が無くなったのか立ち上がってスマホを構いだした。



「ちょっと〜夏目…勝手に居なくなんなって」



榊さんの後ろの方からもう1人の男の人が涙目になりながら
こちらに歩いてくる。


ダークブルー色の髪の毛にブラウンの瞳。


榊さんと同じ位の身長にこちらの人もとても美形。



「……うっせぇ…優斗(ゆうと)…くっつくな」



目の前でじゃれ始めてる……。

私はさっきから置いてけぼり……。



「…ん?誰この子?」



優斗さんって人が私に視線を移す。



「……早く行くぞ」



そう言って榊さんは歩き出した。



「えっ……ちょっと夏目!…ったく…えっと〜君、名前は?」



「……っ」



知らない人っ……私の知らない人。

そう考えただけで怖くてっ……息が苦しくなった。

あぁ…発作が……。



「あっ……はっ…はぁっ…」