「あれ〜?こんな夜に一人でどうしたの〜?」
前から5人組の男の人が歩いてくる。
「うわっ待って超可愛いんだけど〜」
「美女と美少女の合成って感じだわ〜」
「やっべぇ〜超楽しみなんだけど」
男の人達はニヤニヤしながら近づいてくる。
よく分からない状況と人嫌いが出てしまった私は怖くなって震えた。
そのせいでカバンを落としてしまった。
「足を震わせてカワイイ〜」
「大丈夫だよ〜痛くないから」
「ィ…ヤっ……」
怖くて声が出ないっ……。
「はっ…ぁ…っ…くっ…」
嘘っ……発作が……。
今…起こったらっ……。
ーーーーーグシャッ
薬がっ!
薬の入った袋を男の人が踏んでしまってカプセルが割れ粉が出てしまった。
嘘っ……。
いつの間にか私は床に押し倒されていた。
お願いっ…誰か……助けてっ!
だんだんと男の人の顔が近づいてくるっ……。
「いやぁぁぁぁーーー」
「………うるせぇんだよ…てめぇら」
奥の方から冷たさを含んだ低い声が響いた。
そう…この瞬間が……貴方との出会いだった。
「誰だ……お前?」
男の人が聞くけどそれに答えずコツコツと靴の音を響かせて近づいてくる。
丁度月明かりに照らされた時……思った。
わぁ……カッコイイ。
ダークブラウンの髪に漆黒の瞳。
鼻筋がスっと通って綺麗な二重。
すらっとした高身長。
誰が見ても見惚れてしまうほどの顔立ち。
こんなにカッコイイ人……会ったことない。
