今、夏目の瞳には不安、恐怖、期待。

いろんな感情が混じっていて……。


「……っっ!?」


自然と抱きしめたくなった……。


「私は、極道のことよく分からないんですけど……夏目は好きですよ?」


背中に回る腕にギュッと力を込める。


「例え…夏目が殺し屋だったり犯罪者だったとしても…私は夏目のことを怖いとは1ミリも思いません」




あなたの言葉で私が安心するように私も、私の言葉であなたが安心できたら……。


私に…そんな力があれば。



貴方を何時でも救えるのに……。


「……夏目。大丈夫ですよ」


「…っ柚莉。…ありがとう」


綺麗な声で綺麗な笑顔で素敵な言葉を私にくれる。


「……ふふっ」


1人だった時とは全然違う……。

ふたつの温もりが同じ空間にある。


それだけでも……すごく嬉しい。


やっぱり……離れたくない。夏目と……。



貴方の温もりと……。