「………」
「………」
「………」
えっと……。
なんの時間?話すって言っても何を?
この空間で誰一人も話そうとしない……。
そのまま数十分間ずっと無言のままの時間が過ぎた。
すると、蘭さんがゴホンと咳払いをする。
「そうですねぇ…まずはもう一度自己紹介をしましょうか。
初めまして、鳴海 蘭です」
「榊 夏目だ」
「えっと……高梨 柚莉です。よろしくお願いします」
「高梨?聞いたことのない組の名前ですね」
組?
組ってなに?
「あの…組って?」
「え?ご自分の家のことは知らないのですか?」
「蘭…柚莉は一般人だ」
