私は、自然と繋いでる手へと目を向ける。


私と……榊さんの……手が……。



「あっあの!?これはなんというかっ!ほんとに!ほんとに違うんです!!」


「ぷっ…あははっ……ひぃ…ふふっ」


お腹を抱えて大爆笑の蘭さん。


もしかして、私またからかわれてる?


「蘭よ。もうその辺にしてあげなさい」


「おや、曽田爺…居たのですか?」


「ここは私の仕事場じゃ」


「そうでしたね。失礼しました」


すると蘭さんは少しの時間考える素振りを見せた。

頭の整理が出来たのかこちらに満足そうな瞳を向ける。


「では、場所を変えましょうか。こちらへ」


私に手を伸ばす蘭さん。

えっと……これって、受け取った方がいいのかな?

礼儀はしっかりしないと。


「おい」


「はっ…はい!」


「……ん」


「……?」


「ほら、手を出せ」