「あのっ…具合が悪いなら…見てもらった方が」


そう言いながら曽田爺のほうを見る。


「大丈夫じゃよ。こんなヤンチャ坊、見なくてもどこも悪くないわい」


「おい…クソジジイ」


「なんだ…良かった。安心しました!」


「…っ」


何だこの笑顔の破壊力は……。


会った時から思ってたけど……柚莉って結構な美少女じゃねぇ?



「おい……夏目よ。お前さん、今顔真っ赤じゃぞ?」


「あ?誰がだって?」



曽田爺……柚莉の前でなんてこと言いやがる。



「あのっ……さっきから聞きたかったんですけど……」


柚莉がなんだかかしこまったように聞いてくるからこっちも
身構えてしまう。


「そちらの方は?」


「ん?……あぁ、この人は曽田爺」


「じゃなくて……後ろの…」


後ろ?

パッと後ろを振り返ると、部屋の入口にノートパソコンを持った奴が…。


「…若。探しました。それに突然あんな大胆に組を動かされて……。
頭がなんて言うか……」


「こいつは、蘭(らん)」