時計の針は午後8時をまわっていた。


俺は携帯をジーンズのポケットから取出し、司に電話してみた。



ピロピロピロ…


「司、今、どこ?」


「優くん、どうしたの?」


「司、どこにいる?」
おい、司!!!」



「優く…ん、駅…」



プウープウープウー


「おい、司?
どうした?おい!!」







俺が駅前についた時には、司は壁にもたれ、ぐったりとしていた。


「司!!大丈夫か?」


司の額に手をあてると、すごい熱で。



そのまま、車にのせ、司の家にむかった。



ベットに寝かせ、司の顔をまじまじと見てみた。


なんて、睫毛が長いんだ。


こいつ、女の子みたいな顔しやがって…



って、俺、男に興味ねーから。


司が女だったら、大切にしてーなー。


あっ、俺、男にほんと、興味ねーから!!



濡れたタオルを変えながら、いつのまにか、司のそばで寝てしまった俺。




俺はまた、司とイブを過ごしてしまった。



俺のクリスマスは終わった。


そして、司のクリスマスも。