あんたじゃないのよ!

「あいか」


「はい!」


条件反射してしまったわ。




湊人の顔が赤い。


「俺、今コクったんだけど」


「幻聴じゃなかったの」


「おい」





頭が混乱する。



湊人が私を好き?


なぜ?


いつから?


まったくわからないわ!




「冗談よね?悟くんに言われた時、否定したの湊人よ」


まさかあのあとに?


え?

夏祭りのあと、私に?




「悟があんなタイミングでバラすから意地になっただけで、あの時よりずっと前から好きだ」


湊人、照れてるの?


ちょっとカワイイ。ギャップ萌え?




「ずっと前って、あんた私にいつも意地悪で、からかうくせに信じられるわけないわ」


「それは、全部照れ隠しっていうか、気を引きたいだけっていうか」


「だいたい中学までの私はメガネで髪ぼさぼさのダサイ女の子よ。そんな子のどこに好きになれる要素が?」


「髪はなんとかしろよ」



湊人のいつものあきれた顔に、ほっとした。