「次のお客さんは、カップルさんですか。 どうぞ!」


懐中電灯を渡された。


カップルなわけないでしょ!




湊人とお化け屋敷に入った。


暗っ!

狭っ!


なんか不気味な音楽みたいなのかかってるし。



「ちょっとあんまこっち来ないでよね」


「狭いんだから我慢しろ」




ガタッと大きな音がして暗闇からなにかでてきた。


「ギャー! いや! コワイ! ムリッ!」


一気に大パニックに。


「ムリムリー!コワイ!」


目をつぶって、湊人にしがみついてた。



早く出たい!


「い、ギヤャァアアアア!!!」






廊下に出たころには心臓がバックバクいってた。


レベル高すぎじゃない?


絶対壁からおばけ出てきたわよ。




「あいか、服シワになる」


「えっ!」


顔をあげたら目があった。


近くで見るとまつげ長っ。カッコイイ。


……湊人がカッコイイとかない!



慌ててはなれた。


湊人に抱きつくなんて大失敗よ。




「お前、お化け屋敷ダメなのかよ。怖がり」


からかう湊人のお腹に軽くパンチした。


「うるさい!沙羅ちゃん心配だからもどる」


「あ、待て」







なんで?


よくわからないけど、顔があつい。


湊人、意外とがっしりしてたわね。


感触が忘れられない。