高校ではじめてできた白人系美人の沙羅ちゃんに、逃げられてしまうわ!



沙羅ちゃんはモデル並みの外見なのに、おとなしくてまじめないいこ。正直、友達として釣り合ってない気もする。



でも、友達はカワイイほうがイイ!




「こんなヤツは気にしなくていいから、一緒に料理研究部行こう?」



「でも、あいかちゃんの大事な人なんでしょ?ジャマしたら悪いから」



「なっ!なに言ってるの?ただの幼なじみよ!」



「だって、女の子はうわさしてるよ?毎日一緒に登下校してるし、親しげだって」



「誤解!家が近くて、登下校は偶然!」




もう知られてた。みんな情報早いわね。コワイコワイ。




「そうだったの?みんなは、付き合ってるんじゃないかって、さわいでるよ」



誰よ、無責任ね!



テキトー言わないでほしいわ、まったく。



「安心して。私とコイツは付き合ってないし、付き合う予定も可能性も一切ないわ」



キッパリ言いきった。



湊人が不満そうに割って入ってくる。



「それは言いすぎじゃね?さすがにきずつく。沙羅ちゃんもそう思わない?」



「私の友達に気安くしないでくれる?」



「誰に話しかけるかは俺の勝手だろ」



「阻止するのは私の勝手よ」




今日も、私たちはバチバチだ。



これが親しくみえるなんて、全員眼科へ行くべきよ。





この時私は、湊人に気を取られすぎて、沙羅ちゃんが赤くなってたことに気づかなかった。