遅めの朝食を2人で食べたあと、午後の予定を相談する。

「寧々は今日と明日、休みだもんね?実は俺も休みとっちゃった」

「え?!よく休めたね。今は忙しいんじゃないの?」

彼が耳元で囁く。

「今度は俺が独り占めしたい」

わからなくて首を傾げると

「仕事してるとこも好きだけど、休日の寧々も大好きだからさ」

大好きとかさらっと言うよね。この人は、本当にいつもいつも巧いんだもの。夜勤明けの私を心配して、顔を覗きこまれる。

「もう眠くない?また寝る?」

「ううん、デート…したいな」

すぐ頬にキスしてくる。今度は額にも。そして、唇にも。

「あんまりかわいく言わないで、理性止めるの大変なんだから」

かわいく言ったつもりはないけど。
ただものすごく恥ずかしいだけだよ。

本当に困り果てる。でもこの困るは、しあわせなんだな。本当に困るなぁ。

「ねえ、俺のわがままも聞いて」