あたしを知らないキミへ

「じゃーいってきます。またな、サキ」
「いってらっしゃい」

そしてあたしは、駅に向かった。

相変わらず誰もいない駅。
電車が来るまでの間、いつものように音楽を聴いていた。

今日は来んのかな・・アイツ。

そんなことを思いながらあたしは電車を待った。


カンカンカンカン・・

赤いランプが点滅したのと同時に踏み切りも下がった。

遠くから電車が来るのが見えた。