あたしはなるべく平静を装って答えた。

中に入ってアンタを見つけた時、本当に心臓が止まるかと思った。

考えてもなかった。まさか目医者でアンタと会うなんて。

家で異常なくらい目医者に行きたがった自分に驚きを隠せないでいる。


もしかしてさっきまでモヤモヤしてたのって、アンタに出逢うためだったから・・?

もしそうだったら、あたしなんかすげー力でも持ってたりすんのかな。
とりあえず落ち着かねーと。

アンタが見えないように座った場所は、ちょうど本棚で隠れて見えない。

だけど正直アンタのことが気になって仕方がなかった。
あたしは紛らわすように携帯をいじった。