だって・・。


見つけたから。


アンタを・・。



もう電車が来るというのに、焦りもしないで自分のペースで歩いて来る1人の男。
寒そうにポケットに手を入れたまま、こっちにやって来る。


ドクン・・。


あの日と同じように、あたしの胸はうるさいほどに音を立てて暴れ出した。