「恵美加ー」
「なにー?」
「空見上げてごらん。星がすごく綺麗よー」

夜、あたしはご飯を食べた後、お母さんと一緒にベランダに来ていた。

「ほんとだ・・。星がいっぱいある」
夜の空を見上げれば、数えきれない星達が綺麗に瞬いていた。

「こうやってたまに空を眺めるとなんだか落ち着くのよねー」
そう言ってお母さんは、目を輝かせながら空を眺めていた。

「夜の空ってこんなに綺麗なんだね。全然知らなかった・・」
「そうよー。いつだって星は綺麗に輝いているのよ」
「誰かが言ってた。星は色んな人達の願いが込められているって」
「お母さんの願いだって、この星のどこかで輝いているわよ。もちろん、恵美加の星もね」

そしてお母さんは、優しく微笑んだ。