あたしを知らないキミへ

「ちょ・・朋美どうしちゃったの・・?」
そう言って何人か朋美に近づいていく。

だって、そこには朋美だと疑うほどの光景があったから。
あんなに長い髪の毛を自慢していた朋美が、髪の毛をバッサリ切ってショートになっていた。

驚いてしばらく朋美を見ていたら、朋美と目が合った。
そんな朋美は、前と同じように、
「恵美加おはよう」

そう言ったんだ。

だけど、どこか切なく悲しそうな笑みを浮かべていた。
そのことが、ただ苦しかった。
あたしが全部悪いのに朋美はいつものように、あたしに接してくれるんだ。

ふと、朋美の目元に目がいった。
クマがひどくて、昨日の夜泣いたのだろうか。
目が腫れていた。
金曜日までは、いつもの朋美だった気がするのに、何があったんだよ。