あたしを知らないキミへ

あれから多分、一週間くらいが経ったと思う。
賢斗とはもう連絡をしなくなって、見かけることもなくなった。

朋美との関係も、あやふやのままで・・。
前に朋美に言われたことが全て当たっていて、それが悔しかった。
そして、何より賢斗を傷つけてしまった自分が許せなかった。

賢斗と別れてから、あたしは学校をたびたび休むことが多くなっていた。
そんなあたしを心配して、お母さんは何度かあたしに相談を持ち掛けてきてくれたけど、ちゃんと話すことはできなかった。

学校を休んだ日は、狂ったように朝から街で出逢った人達と遊び続けた。
苦しみから解放されたくて、現実を見たくなくて、あたしはずっと遊び続けた。
そして、何度も知りもしない男と肌を重ねた。
そこには愛も何もなかった。

ただ、誰かと肌を重ねることで自分を必要としてくれているんだと、そう思うことができた。
何もかもを忘れたくて、あたしは今ある目の前の現実から目を背け続けていたんだ。