あたしを知らないキミへ

「いい人いたらいいなぁー」
隣では安奈が、そんなことを呟いた。

「恵美加だってそう思わない?」
急に安奈に話をふられ少し戸惑った後。
「あたしはそんな期待しないな」
そう言った。


しばらくしてから、お店に着いた。


カラン・・コロン・・

鈴華がお店のドアを開けた瞬間、軽快な音が店内に響いた。
そして、鈴華が笑顔で手を振る先には、まさに合コンと呼ぶべき光景があった。


あたし達は、今日5人で来ている。
当然ながら相手側も5人で・・。