一時間後、真依のいる病院に着いた。
集中治療室から一般病棟の個室に移されていた真依。
病室のドアを開けると、ベッドで横になっている真依の姿がすぐに見えた。
心電図の規則正しい音だけが静かに響いている。
真依は電話で聞いていた通り人工呼吸器が外れ、自発呼吸をしている。
真依の近くにいた看護士が潤に話しかける。
「はじめの時に比べて、大分顔の腫れも引いたんですよ」
病院に運ばれた当初、頭を強く打ち脳内にも少し出血が認めれた真依の顔は膨らんだ風船のようにぱんぱんに腫れていたらしい。
話を聞いていると、まだ少し腫れが引くまで時間がかかりそうな感じだった。



