クリスマスの夜に、ただ一つの願い事を


……3日後……
……大学病院……


病院の朝は早い。


看護士達が忙しそうに廊下を歩き患者の名前を呼びながら「おはようございます」と病室に入っては、出ていく。


真依は危ないと言われていた峠を何とか無事に越えることができた。


が、しかし、まだ予断は許されない状況で、真依はまだ目を覚ます様子が見られない。


病院でまだ入院をしている潤。


真依のことが心配で随分と食が細くなった潤。



いつも潤の身の回りの世話をしてくれている四十代の女性の看護士が気が落ちている潤に一枚の写真を持ってきた。