クリスマスの夜に、ただ一つの願い事を


「潤、お父さんの就任パーティーに本当に行かなくて良いの……」


「うん──、行ったって、俺の居場所ないし……」


ズボンのポケットに両手を入れて下を俯く潤。


──こんな日だから、俺は余計に一人になりたくなくて、真依を誘った。


こんな俺を支えるの、真依じゃないと駄目なんだ──。