クリスマスの夜に、ただ一つの願い事を



潤のお父さんが再婚をするって、聞いていた時。


私は、潤に新しいお母さんができるんだって、少し安心していたのに。



潤は幸せな生活を送っていなかった。



どうして、私に相談をしてくれなかったの。



潤、もう帰らなくていいよ、あんな家に──。


──潤を帰したくない。


潤があんな家に帰ってしまったら、また潤はぼろぼろになる。



深い眠りにつきながら潤の一筋の涙がゆっくりと流れ落ちる。



──俺、いつか夏美に殺されるかも。