クリスマスの夜に、ただ一つの願い事を


──8月に真依が昔俺があげた小さなあの赤い指輪をまだずっと大切に持ってくれていたことが嬉しくて……。



9月に入った頃から実は真依には内緒でバイトを二件も掛け持ちでしていた潤。



ファーストフード店とレンタルDVD店。



全ては真依に合う指輪を買うために必死になって働いていた。



9月の下旬、ファーストフード店で働いていた時、後輩ができた。



新しく入ってきた後輩は潤よりも年が一つ下の女の子で、リーダーから教育を任された潤だったがその子は一生懸命に頑張りはするものの物覚えがなかなか悪くて凄く天然でドジな子だった。