白銀のカルマ

『…あの子の親は?』

『…あの子の母親は病死したよ。父親は外国人ってことくらいしか分からないそうだ』

『ふぅん……』

『…可哀想じゃないか。だってあんなに小さいんだぞ』

遠い目をしながら孤児を哀れむ姿は父性愛そのものなのだと無理やり信じ込もうとした。

一方、ギクシャクしないか危ぶまれた兄妹関係は思いの外、良好で近所では評判の仲の良い兄妹となった。

そして複雑な生い立ちを持つ恵莉花の成長を皆心配したがそれとは裏腹に天真爛漫で明朗、誰からも愛される娘に育った。

中学は地元でも名門のカトリック系の女学院に進学。

良い友達に囲まれ将来は〝看護師″になる夢を持ちそれに向かって日々精進していた。

少女が〝彼ら″と出会ったのは滝川病院院長の息子の十三回忌。

『……ねぇ、その人ってあんたにとってどういう間柄なの?』

『……又従弟だよ』

『ふぅん。……まぁ、私には関係ないんだけど』

気だるそうな表情で足組みする小雪。

その横で恵莉花もどこか浮かない表情を浮かべていた。

血縁関係もなく因縁のある人達の集団の中に放り込まれるのである。

行きは石をぶつけられたりしないか本当に『不安』しかなかった。

けれど昔手厚く世話をしてくれた美鈴さんという方が今回もフォローしてくれたのでおかげで必要以上に気を遣ったり神経をすり減らすことはなかった。