白銀のカルマ

『恵莉花ちゃん、よろしくね。僕は和明って言います。これからお兄ちゃんって呼んでね』

『……よろしくね。今日からあなたのお母さんよ』

『……見たことある。』
『え?』

『テレビで……見たことある』

『本当~?お継母さんね、テレビに出るお仕事してるの』

恵莉花が6歳になる頃、女優である継母・小雪と当時10歳だった兄・和明が家にやってきた。

小雪と天明は一度離縁した仲だったが妻は息子の中学受験で復縁を申し込んだ言う。

家事育児は一切苦痛ではなかったが、正直体力的にきつかったため分担できるのは非常にありがたいことだった。

『……で、ちょっと。あなた。子どもなんて引き取ってどうするつもりなの』

『ん?』

小雪は子煩悩な天明を見て怪訝そうな顔をした。

何故なら離婚前の天明は一切育児に無関心だったからだ。

夫婦仲が冷め切ったのは育児に対する意識の相違で対立したと言っても過言ではなく自分の子どもにすら興味を示していなかった天明が里親になるというのはどうしても今までのイメージと結びつかなかった。

『……あんたね、犬や猫とはわけが違うのよ。ちゃんと育ててきたの!?』

『何言ってんだよ、炊事洗濯育児、ぜーんぶ俺がやってきたんだぞ。』

『……へぇ。』

確かに自分と復縁するまでの間、炊事洗濯育児を全部一人でやってきたのかもしれないがどうしても気がかりなことがあった。

天明は以前から浮気癖がひどく特にハーフや外国人の女性と遊ぶことが多くそのことを考えただけで悪寒がした。