白銀のカルマ

「あの……すいません。水森先生」

「あ……。奥野さん。こんにちは。あ、今日は受診の日じゃないですよ?」

 幹枝と個人面談した2日後のことだった。

優一は体を小刻みに震わせ、顔面蒼白で一人病院へやって来た。

まだ仕事も残っていたので状況説明をしてもらいたかったが、それができそうな雰囲気ではなかったため落ち着いてから詳しい話を聞くことにした。

「ここに座って」
「はい」
「……どうかしたんですか?」
「……助けてください……母が………」
「え?」
「母が………昨日卒倒して救急車で運ばれたんです」
「えっ……?」

 おとといまで自分と普通に話していた幹枝が、卒倒し救急車に運ばれたと言うのだ。

自宅で過呼吸を起こしのたうち回った後、意識を失ったらしいが話を聞く限りでは単なる体の不調が原因ではなかった。

倒れて救急車に運ばれるまでの間に、修羅場があった。

「……正直今でも驚いてます。……母は起きるなり……突然……」