白銀のカルマ

警察の事情聴取の際、叔父・正徳が書いたとされる手記が実家の屋敷から見つかったことを知らされた。

母の死後、屋敷を管理していた元使用人の娘・佐竹恵も亡くなり、内情をよく知る人物からの詳しい説明もないまま勝手に時だけが進んでいく。

もしあれが正しいと立証されることになれば、私達家族は〝犯罪者の一族″として世間に血祭にあげられるだろう。

お先真っ暗になった未来と、立ち入り禁止のテープが張り巡らされた元〝我が家″を見つめる。

友人の死から始まり優一の不幸、叔父の遺書の発見と立て続けに起こる数々の不運のおかげで、ここのとこ踏んだり蹴ったりである。

精神的に休まることがなくずっと混乱したままだったからか、正直全て夢であって欲しいとずっと願っていた。

そんな願いも空しく叔父の遺書の内容と失踪した新聞記者と一致したことから、警察は叔父を含む先代の院長や当時勤めていた医師複数人が犯人だと推定された。

しかし、被疑者6人中4人が死亡。

2人は存命であるが、自由に動いたり喋ることが出来ないほど耄碌しており、供述もかなり曖昧であるため取り調べしようにもほぼ絶望的な状況にある。

本来であれば裁かれることを願うべきなのだろうが、このまま有耶無耶になればどれだけ楽かそんな不謹慎なことを思い巡らせているのが本心だ。