白銀のカルマ

「…………まいっちゃうわ、もう」
「母さん……」

しかし恐れていたことが早速起こった。
母は事情聴取から数週間後、職場に行けなくなってしまった。

あの後、人骨が発見されたニュースは世間にすぐさま拡散された。

悪意ある者により僕らの個人情報がばら撒かれてしまったのである。

園児に危害が加わるといけないという理由で、自宅謹慎を告げられた母は頭を抱えたまま暫く机の上で突っ伏していた。

他人事みたいに母を気の毒がっていたが、僕にもその影響はすぐに出た。

散歩しているだけで周囲から聞こえてくるひそひそ話、向けられる痛い視線。

こっちを向いて吠えている犬さえ自分を蔑んでいるように見えた。

いたたまれなくなった僕はコンビニに避難するつもりで店内に逃げ込んだが、自分が招かれざる客であることを
感じざる得なかった。

どこにも居場所がないことを悟った僕は慌てて商品を受け取ると、店内を飛び出すと駐輪所に止めた自転車のロックを
解除し慌てて自転車に跨る。

「痛っ……」

自転車を方向転換させたその時だった。
頭に鈍い痛みが伝わる。

恐る恐る額を触ると赤い液体が指に付着した。
突然の出来事に僕は怯えたが間髪入れず、心無い一言をぶつけられた。