白銀のカルマ

「ママ、ひとまずおつかれ。お母さんのお葬式に突然の招集……何かと目まぐるしい日々だったね」

あの招集から1日。

廣瀬家では、全ての出来事に決着がついた記念に自宅で小さな祝賀会を開いていた。

突然の英の来訪に初めは戸惑ったが、加害者に自白させる上で被害者がその場に居合わせるのは効果的であると感じた夫は妻の背中を押した。

「……僕も色々悩んだ部分が多かったんだが、あの時の決断は正しかったんだね」

「……えぇ。ありがとう、あなた」

「……いやいや。お役に立てて嬉しいよ。あ、それと幹枝さん達もそこにいたんだよな」

良心の呵責に苛まれた香織はあの時、幹枝に優一の居場所を教えた。

無理やり連れ戻された優一の気持ちを考えると、幹枝の凶行を助長した側として罪悪感が消せるわけではないが、結果的に犯人に全てを自白させることに一役買った。

こういうことを終わりよければ、全て良しとでも言うのだろうか。

〝あなたのお兄さんは自殺でも事故でもありません。殺害されたんです。″

夫との食事中、発起人である英の言葉が脳内で何度も繰り返された。