〝………カルテ、私の机の中に隠しておいたよ。…篤彦さん…お姉ちゃん…今まで…ありがとう″
カルテの在処を教えた後、優莉花の瞼はどんどん潰れ、握り返す力さえ失くした手は篤彦や恵莉花の手から零れ落ちた。
『優莉花ちゃん!!』『優莉花!!』
涙を流しつつも、どこか満足げな表情を浮かべ絶命した優莉花を見て絶叫する二人。
しかし、その悲痛の叫び声が彼女の耳に届くことは二度となかった。
「あの子は、私達の為に一人危険な場所に…」
「………優莉花さん………そんな……」
美幸を初めとする一同は一度、私利私欲の殺人を繰り返した樋渡と幹枝の横暴な振る舞いに軽蔑の目を向けたが、そんなことは今はすっかり忘れ自らの身を犠牲にした儚げな少女の命懸けの行動に涙していた。
異母姉にあたる香織は、父と共に異母妹を疎んじていた。
実際会ったことも見たこともないが、香織を長年苦しめていたあの少女の声は優莉花だと言う根拠のない確信があった。
こんなこと、おそらく誰も信じないだろう。
ただ一方的にそんな理由で嫌っている香織が世間から笑われるだけなのだが、そのことを知った時、彼女を忌み嫌ってきたことを酷く後悔した。
優莉花が命を落としたこれまでの経緯を知り、涙を流す千明。
「…恵莉花…っ、私…っ。何てことを……ごめんなさい……」
優莉花の話を聞き、改めて周囲に対する非礼を涙ながらに詫びる幹枝を恵莉花は優しく包み込むように、そっと囁いた。
「………幹枝さん。もう自分を責めないで……。あなたが移植手術に踏み切ってくれなかったら私は光を見ることが出来なかった……。そして何よりこの機会は与えられなかった……」
「恵莉花……」
「私はもうあなたを恨んじゃいない……。あなただけじゃなく他の皆も……。だから……もう、あんまり自分を責めないで……」
「………ッ!」
恵莉花の意識が覚醒したことで、一気に核心部分まで進むことが出来た。
彼女の証言を元に自身の調書に抜かりはなかったか、そして質問し忘れたことはなかったかなど一人黙々と追い込みをかける英。
そして納得の行く調査結果だったことを確信すると、受話器を取り知り合いの警察に連絡した。
カルテの在処を教えた後、優莉花の瞼はどんどん潰れ、握り返す力さえ失くした手は篤彦や恵莉花の手から零れ落ちた。
『優莉花ちゃん!!』『優莉花!!』
涙を流しつつも、どこか満足げな表情を浮かべ絶命した優莉花を見て絶叫する二人。
しかし、その悲痛の叫び声が彼女の耳に届くことは二度となかった。
「あの子は、私達の為に一人危険な場所に…」
「………優莉花さん………そんな……」
美幸を初めとする一同は一度、私利私欲の殺人を繰り返した樋渡と幹枝の横暴な振る舞いに軽蔑の目を向けたが、そんなことは今はすっかり忘れ自らの身を犠牲にした儚げな少女の命懸けの行動に涙していた。
異母姉にあたる香織は、父と共に異母妹を疎んじていた。
実際会ったことも見たこともないが、香織を長年苦しめていたあの少女の声は優莉花だと言う根拠のない確信があった。
こんなこと、おそらく誰も信じないだろう。
ただ一方的にそんな理由で嫌っている香織が世間から笑われるだけなのだが、そのことを知った時、彼女を忌み嫌ってきたことを酷く後悔した。
優莉花が命を落としたこれまでの経緯を知り、涙を流す千明。
「…恵莉花…っ、私…っ。何てことを……ごめんなさい……」
優莉花の話を聞き、改めて周囲に対する非礼を涙ながらに詫びる幹枝を恵莉花は優しく包み込むように、そっと囁いた。
「………幹枝さん。もう自分を責めないで……。あなたが移植手術に踏み切ってくれなかったら私は光を見ることが出来なかった……。そして何よりこの機会は与えられなかった……」
「恵莉花……」
「私はもうあなたを恨んじゃいない……。あなただけじゃなく他の皆も……。だから……もう、あんまり自分を責めないで……」
「………ッ!」
恵莉花の意識が覚醒したことで、一気に核心部分まで進むことが出来た。
彼女の証言を元に自身の調書に抜かりはなかったか、そして質問し忘れたことはなかったかなど一人黙々と追い込みをかける英。
そして納得の行く調査結果だったことを確信すると、受話器を取り知り合いの警察に連絡した。
