「……嘘……嘘でしょ。幹枝さん」
「………いいえ嘘じゃないわ」
論点ずらしの口から出まかせだと思いたかった。
しかし、幹枝にあっさり否定されてしまったことへのショックで頭を抱えたまま、
その場に座り込む美幸。
脅されていたとは言え母も同じ過ちを犯していたということ、樋渡の悪行を何喰わぬ顔で糾弾していた幹枝の偽善者ぶりに、犯人への強い憎しみを一瞬忘れる程だった。
「…………美幸さん?」
衝撃的な告白に心が壊れてしまったのか、突然狂ったように笑い始めると、所持していた鞄から〝とんでもない物″を取り出す。
「……や、辞めなさい……」
「……辞めません。私は」
鋭利なナイフで、その場にいた面々を威嚇する美幸。
「二人まとめて私が……罰を下す」
その矛先は、樋渡だけなく幹枝も含まれていた。
豆鉄砲を喰らったような表情で驚いたが、それが近づいて来た時、自分が千明に与えた恐怖や絶望はこういうものだったのだと瞬時に理解した。
(ごめんね……、優一悪いママで)と死を覚悟した時だった。
「………いいえ嘘じゃないわ」
論点ずらしの口から出まかせだと思いたかった。
しかし、幹枝にあっさり否定されてしまったことへのショックで頭を抱えたまま、
その場に座り込む美幸。
脅されていたとは言え母も同じ過ちを犯していたということ、樋渡の悪行を何喰わぬ顔で糾弾していた幹枝の偽善者ぶりに、犯人への強い憎しみを一瞬忘れる程だった。
「…………美幸さん?」
衝撃的な告白に心が壊れてしまったのか、突然狂ったように笑い始めると、所持していた鞄から〝とんでもない物″を取り出す。
「……や、辞めなさい……」
「……辞めません。私は」
鋭利なナイフで、その場にいた面々を威嚇する美幸。
「二人まとめて私が……罰を下す」
その矛先は、樋渡だけなく幹枝も含まれていた。
豆鉄砲を喰らったような表情で驚いたが、それが近づいて来た時、自分が千明に与えた恐怖や絶望はこういうものだったのだと瞬時に理解した。
(ごめんね……、優一悪いママで)と死を覚悟した時だった。
