白銀のカルマ

「〝自分のことを嗅ぎまわってた邪魔な新聞記者を代わりに殺してやったんだから俺の殺人にもこれから協力しろ″って言う交換条件を付けてな……」

この日から奴隷契約を余儀なくされた正徳。

何も反撃に出ない性格を利用して金銭や物資、土地などをせびったと言う。

しかし床下の遺体と寝食を共にすることに精神をすり減らした正徳は後に樋渡と共有する別荘地の床下に人骨を移動させ何とか事の発覚を免れたがそれが現在になり発見され騒動となった。

「まぁ…。大まかには、こんな感じかな…。殺したのは確かに俺だが、遺体を動かしたのは正徳の方だ。」

反吐が出そうなほど気分の悪い真実を前にしても英と香織は一切顔色を変えることなくむしろ知りたかったことを全て知ることが出来て清々しい様子だった。

「じゃあ兄は?兄をどうやって殺したの?」

しかしそんな二人を他所に鬼の形相で樋渡に詰め寄る幹枝。

度重なる言及にうんざりしたがこれ以上何も失うものはないとして篤彦について嫌々語り始めた。

篤彦と恵莉花が帰らぬ人になったあの日。

樋渡と篤彦は屋上で口論になった。

「……あいつはさぁ、俺らが必死の思いで隠蔽しようとした患者のカルテを焼却炉からわざわざ持ち出して……明るみにしようだなんて言い出してさ……。あの日…」