白銀のカルマ

「お前か?俺の息子に奇襲攻撃を仕掛けたのは…」

「?一体何のことです?」

「とぼけるな、お前だろ、やり方が同…」

「………あなただったのね。母さんを殺したのは」

「あ?」

「……都合が悪いからって逃げ回らないで。あなたなんでしょ、母さんを殺したのは」

自分が美幸の母を殺したにも関わらず、此の期に及んでしらばっくれようとする往生際の悪い樋渡。

しかし、美幸は樋渡が言い逃れできないような決定的な証拠を皆の前で晒し上げた。

『なぁ、頼むよ。何も言わずあの家の鍵を譲ってくれ』

『……何言ってるんですか……ッ!?絶対渡しません……』

『…何を悩んでる。黙ってそれを寄越せば2000万だぞ、2000万。お前と娘で一生遊んで暮らしていけるぞ』

『あなた…一体、何が目的なんですか…!?知り合い介して、私に近づいて…!』

『…恵。俺はお前のことが本気で好きになったんだよ。だから悪いようにしない。金も土地も全部お前にくれてやる覚悟だ』

『わ、私はあなたのことなんて大嫌い…!』

『何…』

『どっか行ってよ!もう来ないで!』

美幸が再生した録音機からは、恵と樋渡の会話が再生された。

どうやら樋渡は高額な金銭とを引き換えに遺体を隠した屋敷の鍵渡すようせびっていたのだ。

「……あなたが彼女の病室に出入りしていたことは恵さんの担当看護婦から既に聞いています」

樋渡がかつて勤務していた病院の屋上で、患者が再び不審死したことに疑問を持った英は佐竹の娘である美幸に接触を図った。

敬遠されることを覚悟で近づいたが、幸いにも娘は母の無念を晴らすことに積極的であったため、この男への報復計画は思いの外スムーズに進んだ。