白銀のカルマ

「……ママの気持ちは痛いほど分かってる……けど、お願いだよ。俺を一人にしないでくれにしないでくれ……」

「………ッ」

思い出せば、苦しむだけ。

けれどどれだけ忘れようとしても、思い出してしまう。

虚しさや悔しさ、例えようのない苦しみがこの胸いっぱいに広がるだけ。

土砂降りの雨の中、涙を流した。

次第に苦しむことすら拒み、自分の中でなかったことにしようとしていた。

けどそんなわだかまりも今、全部嘘のように消えた。

雨が全てを洗い流し、浄化してくれた。

自分を〝必要としてくれる家族″が寄り添ってくれる限り、どんなことがあっても生きていける。

「……当たり前よ……、私はどこにも行かない……」

さっきまで土砂降りだったのがまるで嘘のように上がり、青く澄んだ空が頭上いっぱいに広がった。