白銀のカルマ

PM15:30

「……迫られたのよね?」

さっきまでの鬼のような形相とは一変し穏やかな表情で息子に真意を尋ねる母。

息子は少し戸惑いながらも母の問いかけにはっきり答えた。

「………うん。そうだよ。」

それを聞いた途端、一瞬勝ち誇ったな表情を浮かべたがそれも束の間たった一言で全てがひっくり返る。

「……とは言っても僕が彼に迫ったんだけどね」

「………え?」

母に動揺が走った。

息子の方が医師に迫り互いがそれを受け止めたがために成立した間柄であることを「嘘」と連呼しながら必死で否定した。

「こいつが迫った」とお得意の妄言を吐きながら責任転嫁したかと思いきや持っていたハンドバッグをいきなり床に落とすとその場にへたりこんだ。

「……嘘」