白銀のカルマ

「……………はぁ。」

ベッドの上で真っ白な天井を見つめていても暗い過去は頭の中で巡り続けていた。

私はつい最近父の手記を手に取り本人しか知り得ないような思いを知った。

その時感じた苦痛が克明に記されていたがその苦しみや痛みを共感して涙が出ることはなくむしろその身勝手な行いに腹が立つばかりだった。

少なく見積もっても20件以上の遺体処理に関与したと言う父。

新聞記者が失踪した件は父の手記が一役買ったが他の証言に関しては証拠が不十分過ぎて捜査の対象にすらならなっていない。

掘り変えされた人骨がどういった経緯で滝川家の別荘の庭に遺棄されたかを調査するため警察がぼちぼち動いている程度だ。

おそらく決定的な証拠が出てこない限りこれもまた闇に葬り去られるのだろう。

父の証言が正しければの話だが遺体を『滝川総合病院』で処理し遺品やカルテを病院の焼却炉で燃やし証拠隠滅を図っていたらしい。

急に出た遺体に関しては〝ピラニアの餌にして証拠隠滅した″など吐き気を催すような内容も記載されていた。

殺害された人は新聞記者、ジャーナリスト、内部告発を目論む病院関係者、警察、法律家。

病院に都合の悪い人間を次々と失踪してもお咎めなしだったのは『お金』の力がやはり大きいのだろう。