白銀のカルマ

「!」

怒りは頂点に達していたがそこに運悪く来客が訪れた。

足止めを喰らった苛立ちをその場で爆発させたかったがそういうわけにもいかず今の感情に似つかわしくない甲高い声で応対した。

「はっ、はぁ~いっ、どちら様でしょうか」

『……奥野幹枝さんのご自宅でしょうか』

「えぇっ、そうですが」

インターホンの向こうに立っていたのはハンチング帽を被った身に覚えのない男性。

『すみません、お忙しいところ。わたくしは英(はなぶさ)と申します』

唐突な自己紹介に理解が追いつかず身構える幹枝を他所に男性は自分の要件を早口で一方的に喋り続けた。

『少しお話したいことがありまして。今少しだけお時間ございますでしょうか?』